2008年2月25日月曜日
ゲゲゲの鬼太郎
「ISOJINってねずみ男に似てるよね。」
電車での道中。
ある女性との会話の中での一言。
一体どういう意味だろう???
私は、真剣に考えた。
確かに歯は前に出っ張っていて、
ねずみに似ているかもしれない。
だが、体型はゴリラ※1ようで、
決してねずみのように小さくはない。
どう考えても・・・、
「ミッキーマウスみたいに かわいいね。」
っていう意味ではないことだけは確かである。
わかっていた事だが、改めて尋ねてみる。
私:「ねずみ男って、鬼太郎の?」
返ってきた答えは、当然YES。
(何を言ってんだ、この女っ!!)
ショックを隠し切れない。
クールな私が、次の言葉が出てこない。
一体どういう意味だろう。
再び考える。
不潔、金に汚い、口が上手い、裏切り者・・・ 。
どれだけ考えても、
好ましいイメージが出てこない。
気まずい雰囲気を醸し出さないように、
ひきつりながらも必死に笑顔を作る。
やばいっ!!
そういえば昨日、餃子を食べてしまった。
もしかして口臭が・・ ・。
このままでは本当にねずみ男になってしまう。
私は口を手で押さえながら、
必死で話を続けた。
そんな彼女の視線が、
私の鼻に向けられていることに気付く。
ハッ!!
もしかして、鼻毛が出ているかも?
そういえば最近鼻毛カッターを使っていない。
威勢の良いのが一本や二本、
あってもおかしくはない。
穴があったら入りたい。
いや、穴から出てたら引っこ抜きたい。
でも、ここは電車の中。
そんなわけにはいかない。
どうにか、この場をうまく切り抜けなければ・・・。
足りない脳をフル回転。
私の手は顔の下半分を
覆い隠すことに必死である。
口臭と鼻毛の狭間で彷徨う私のごつい指。
モザイクのようにゆらゆらさせて、
視点が一点に定まらないようにする。
我ながら、ナイスアイデアである。
良いことが起これば、
物事は劇的に動き出すものである。
私:「映画のねずみ男の役って大泉洋だよね。」
女:「知っているよ、北海道の人でしょ。」
私:「ところで、水曜どうでしょう※2って知ってる?」
見事に、話題の転換に成功。
会話のスパイラルが良い方向へ。
すかさず、私はこの番組がいかに面白いかを力説。
大泉洋のイメージを使ってねずみ男、
ひいては、自分のイメージアップを図る。
さらに話を続けることで、彼女の弱点を発見。
しもやけ治療のために、
にんにくを足に練りこんでいたのだ。
な~んだ、私と一緒じゃないか。
一安心した私は、
口を覆っていたモザイクをはずす。
私のダメージは完全に回復。
私:「しもやけじゃなく、水虫なんじゃないの。」
形勢は一気に逆転、攻めに転じる。
精神的に優位に立った私は
安心してアホな会話を続けた。
良かった。
これで今夜はぐっすり眠ることができる。
もうすぐ駅に着く。
長かった彼女との二人旅も、もうおしまいだ。
気まずい時間とももうお別れだ。
そんな彼女から別れ際に一言。
女:「さっきから、鼻毛、出てるよ。」
私の戦闘力は一気にゼロに・・・。
起死回生の一撃。
まさに、いたちの最後っ屁。
きっと、今日は悪い夢にうなされることだろう。
そういえば、
彼女はどことなくねこ娘に似ている。
≪イソジンのよく解る用語解説≫
※1 ゴリラ・・・
筆者は体が大きく、毛深いためゴリラとよく間違われる。
でも、心はとても繊細。だから、優しくしてね。
詳しくは「ゴリラーマン」をご覧ください。
※2 水曜どうでしょう・・・
北海道テレビ放送(HTB)が制作したローカルバラエティ番組。
出演:鈴井貴之・大泉洋
大泉洋が追い詰められる様がかなり面白い。
見て損はないISOJINお勧めの一品。
ディレクターの藤村と大泉の掛け合いは最高。
詳しくは「水曜どうでしょう」をご覧ください。
(注)ISOJIN Blogはフィクションです。実在する人物、団体、事件には関係ありません。全ての判断は読者であるISOJINマニアの皆様に委ねられています。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿