私は車の運転が苦手である。
きっと、数えきれない交通事故の体験が
トラウマになっているのかもしれない。
だから、極力運転しないように心がけている。
どこかに遊びにいく時には、
必ずお抱え運転手※1の痛風男に仕事を依頼する。
一人ではどこへも行けないのである。
もちろん、報酬はゼロだ。
こんな運転嫌いな私だが、
たまには運転したくなる時がある。
先日、電車での静岡に行きの予定を
急遽、車に変更したくらいである。
ふと、ドライブがしたくなったのだ。
ガードレールにぶつけながら、
コーナーを曲がりきるスリルは忘れられない。
私は愛車ビートルに飛び乗り、エンジンを噴かす。
久しぶりのエンジン音に私のハートが動き出す。
また、あの頃のように峠を攻めたい。
私は典型的な、車に乗ると人が変わるタイプである。
運転は下手なのだが、
ちんたらしたスピードでは走ってられないのだ。
「頭文字(イニシャル)D※2」の称号は誰にも渡さない。
ちなみに、私は主人公の藤原拓海と同様、とうふ屋の息子だ。

とうふ屋を舐めてもらっては困る。
静岡までの道のりで一番の山場は
岡崎IC付近の勾配とトンネルを抜けてからの急カーブである。
私の中に流れるイニシャルDの血が騒ぐ。

スピードメーターはとうに振り切っている。
問題の岡崎IC付近の峠まであと少し。
突然、前の車のハザードランプが点滅を始める。
高速道路情報を見ると、渋滞は約20km 。
完全なるサグ渋滞※3。
うーむ。 いつもあの辺り混むんだよな。

≪イソジンのよく解る用語解説≫
※1 お抱え運転手・・・
旅のお供に痛風男はかかせない。。
詳しくは「大道芸ワールドカップ」をご覧ください。
※2 頭文字(イニシャル)D・・・
しげの秀一先生による走り屋の漫画作品。
主人公、藤原拓海は中学時から伊香保温泉近くの実家で
朝4時から働き、秋名湖畔のホテルに豆腐を配達していた。
※3 サグ渋滞・・・
前の車のスピードが落ち、後ろの車がブレーキを踏む。
またその後のクルマがブレーキを踏む。
その繰り返しで、自然と渋滞が起こること。
豊田JCTが出来て交通量が増えたのも要因かな・・・?
(注)ISOJIN Blogはフィクションです。実在する人物、団体、事件には関係ありません。全ての判断は読者であるISOJINマニアの皆様に委ねられています。
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