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2009年11月29日日曜日

渡辺篤史の建もの探訪


前編よりお楽しみ下さい。 → 「お茶にごす。

命からがら、シダックスから逃げ出した私たち。

逃げ込んだ先は、ビニール男邸。

ビニール男邸??

そう、あのビニール男が、
ついに一国一城の主
※1になったのだ。

男なら、誰しも憧れる夢のマイホーム。

ビニール男は、
早くも人生の目標の一つを手に入れたのだ。

(うぅ、羨ましいぜ。)

一方、私はというと、約10年で4度の引っ越し※2

相変わらず、賃貸生活爆心中だ。

一向に、落ち着く気配がない。

(そういえば、通信簿にも「落ち着きがない」って書かれたっけ・・・。)

引っ越しを繰り返すと、
家を見る目が肥えてくるのが玉に傷だ。

引っ越す度に、家賃は高くなっていく。

景気は落ち込んでいるのに、
私の家賃だけはうなぎのぼりである。

(そりゃあ、貯まるものも貯まらないな。)

オレも、いつかはマイホーム。

小さい頃から、
漠然とそんな夢を持っている。

渡辺篤史ではないが、私は家が大好きなのだ。

暇さえあれば、住宅展示場に入り浸る程だ。

ということで、ビニール男邸探訪




















時々遠くを見つめる 不安そうな貴方の横顔~♪
言葉と心の間 それは君しかわからない~♪


エントランスには、石の庭やソファーがあり、
超豪華な仕様となっている。

部屋は、白と茶色を基調とした
シンプルモダンで、とてもオシャレな雰囲気。

(あぁ、引っ越したくなってきた。)

遡ること二ヶ月前。

金八会の企画会議の席のことだった。

ビ:「昨日、マンション見学会に行ってきて・・・。」

ビニール男のまさかの告白に、
私と痛風男は大興奮。

私:「えっ、家買うの?」

痛:「どこどこ?場所はどこ?」

もう、金八企画のことは頭にない。

すぐに、脱線するのが私たちの悪い癖だ。

ビ:「別に、買う気はないんだけど・・・。」

(自分から話し出したくせに、じらしやがって。)

私:「で、どこら辺なの?」

ビ:「とにかく、場所がスゴく良いんだよね。

   なんと、某ショッピングモール徒歩
分。」

痛:「すごいじゃん。」

私:「ちなみに、何階なの?」

ビ:「それが、最上階なんだよ。」

私:「えーーーーー!!」

痛:「でも、高いんちゃうの?」

ビ:「それが、
○○千万円なんだよね。」

私:「ウッソーーーー!!」

痛:「じゃあ、この物件買いじゃねぇ。」

ビ:「でも・・・。」

ビニール男は、どうも乗り気ではない様子。

一方、質問攻めを浴びせる痛風男。

痛:「もしか、ここから夏の花火大会が見えるとか?」

ビ:「それが、バッチリ見えるらしい。」

私:「マジで?じゃあ、これで特等席は確保だね。」

痛:「もう、買うしかないじゃん。」

ビ:「うーーーーーん・・・。」

執拗に売り込みを始める痛風男。

もう、不動産屋の回し者としか思えない。

(はたして、
バックマージンはいくらか?)

そんな回し者に、思わぬ援軍が味方する。

なんと、ビニール嫁だ。

嫁:「実は、私このマンションに運命感じてるの


全:「・・・。」

ビニール嫁の目は、完全にハート
マーク

まさかの、三角関係

ビニール男に、強力なライバルが出現した。

相手はヒトではなく、なんとモノ。

嫉妬の炎が、メラメラと音を立てて燃え上がる。

(これが、世に言うジェラシーってやつか。)

私たちは歴史の目撃者となった。

ただならぬ雰囲気を感じ、
私は痛風男とアイコンタクト。

ハプニング好きの私たちも、
さすがにこれには困った。

「ちょっと、やばくない???」

夫婦喧嘩は犬も喰わない。

とんだ所に出くわしてしまった。

痛風男は何も言わなかったが、
おそらく、私と気持ちは同じだったに違いない。

しばし続いた、膠着状態。

ついに、ビニール男はその重い口を開いた。

ビ:「オレとマンションどっちが大切なんだ!!」

逆上したビニール男は、
嫁にむかって啖呵(たんか)を切った。

嫁:「じゃあ、離婚だね。」

ビ:「・・・。」

シーーーーーーーン・・・。


一週間後。

ビニール男は一国一城の主となっていた。

(決断、早っ!!)

恋に敗れた悲しい男の末路だった。

≪イソジンのよく解る用語解説≫
※1 一国一城の主・・・
   男たるもの、城を構えてなんぼである。
   そんなISOJINは、無類の城マニア。
   詳しくは「戦国BASARA」をご覧下さい。
※2 引っ越し・・・
   引っ越しが多いと余計なことを考えるようになる。
   あぁ、安物買いの銭失い。
   詳しくは「サマータイムマシンブルース」をご覧下さい。
※3 渡辺篤史の建もの探訪・・・
   俳優、渡辺篤史が司会を務める住宅紹介番組。
   施主や設計者の意図・思想に踏み込んだ
   コメントには定評があり、とても親しみが持てる。






(注)ISOJIN Blogは架空の物語です。過去、あるいは現在において、たまたま実在する人物、団体、出来事に類似していても、それは偶然に過ぎません。

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