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2009年11月22日日曜日

20世紀少年


11月22日、いい夫婦の日。


待ちに待った結婚披露宴がやってきた。


3ヶ月程前のことである。


目玉のおやじの結婚※1を知った私は、

余興への出演を立候補。

しかし、目玉のおやじは、
私の余興を頑(かたくな)に拒んだ。

おそらく、過去を暴
かれるのが怖かったのだろう。
















人の嫌がることを、やりたくなるのが私の悪い癖だ。

自称 余興請負人※2

こんなことで、めげてなんかいられない。

何故なら、私には目的がある。

この余興を成功させ、リベンジを果たす!!

そんな私に、目玉のおやじは
こんなメールを送りつけてくる。

目:「痛風男の時のことを思い出すと、
   今でも背筋がゾッとするよ。」


そう、私はかつて余興で
会場を凍り付かせたことがあるのだ。

(ちっくしょう!!バカにしやがって・・・。)















私は、嫌がる目玉のおやじを
必死に説得。

なんとか、汚名返上の機会を頂くことに・・・。

ようやく、スタートラインに着いた。


ここからが、勝負である。


一生に一度の結婚式。

思い出深いものにしてあげたい。





















私の脳が、フル回転で回り出す。

すべてのお客様に喜んでもらう。

そのために、完璧な調査
充分すぎる準備が必要である。


でも、私には時間がない。

この秋、私の休日は
旅の予定で埋めつくされていたのである。


韓国篠島琵琶湖ハワイ北海道静岡・・・。

余興の練習なんぞ、やる暇がない。

(だったら、引き受けるなって・・・。)

でも、やりたいものは仕方がない。

練習不足のまま挑めば、スベr・・・。

(おっと、この言葉は口が裂けても言えない。)

それだけは、私のプライドが許さない!!

忙しい時間の中から、
余興のための時間をひねり出す。

限られた時間の中で、
最高のパフォーマンスを出してこそプロである。

おかげで、ブログの更新もおろそかに・・・。


(苦情は、目玉のおやじさんにお願いします。)

我々が余興の準備にとりかかった頃、

ちょうど、20世紀少年(第三章)の上映時期と重なった。

TVでも、大々的にCMを展開。

そんな様子を見て・・・、

ともだちが、目玉のおやじに重なって見えてきた。















れだ!!

私の視界は、一気に冴え渡る。


シナプスが、次から次へとつながる感覚だ。

そういえば、映画版のロケ地は常滑※3だ。




















鹿児島出身の新婦とその親戚に、
常滑の素晴らしさをご紹介してあげよう!!

サービス精神が止まらない。


20世紀少年の世界観を利用し、
余興を盛り上げる手段を思いついたのだ。

レって、天才!!

頭の中で、一気にストーリーが出来上がる。

あとは、協力者を募るだけである。

目立ちたがりの痛風男は

しゃしゃり出てくるから問題はない。

重要なのは、ともだち役である。

少年時代の目玉のおやじを知っていて、
悪の権化と成りうる人物。


そんな人間は、一人しかいない!!

そう、黒男※4である。

天敵
黒男の登場に、
会場は盛り上がること間違いなし


怖れている人物との対面。

緊張と緩和。(by 桂枝雀)

笑いの法則である。


この時点で、私は勝ちを確信した。


心配なのは、黒男が余興に出てくれるかだけである。

早速、黒男に電話をかけてみた。

私:「おう、お久しぶり!!」

黒:「おう、どうした?
誰かと思ったよ。

私:「目玉のおやじの余興だけど・・・、
   黒ちゃんに内定しました。」

黒:「へっ?」


思った通り、黒男は消極的な反応。

いや、完全に嫌がっている素振り。

人の嫌がることを、やりたくなるのが私の悪い癖だ。

私は黒男の余興での必要性を滔々(とうとう)と説く。

そして、出演まで取り付けることに成功。

文字通り、役者はそろった!!

あとは、いかに見せるかだけだ。


エンターティナーの血が騒ぐ。

ロジックにロジックを重ね、

完璧なシナリオを構築していく。

(もう、楽しくて仕方がない。)


忙しい時間をぬって、
痛風男と焼き物散歩道へ撮影に・・・。















ともだちの格好でうろつく私たちに

観光客は奇異な目を向ける。

しかも、その手にはライフルが・・・。

いつ通報されても、おかしくはない。

緊張感溢れる撮影現場。

中には、続編の撮影
と思った人もいたかもしれない。

ビデオ撮影しようとした時、
大事なことにふと気付く。

一体、誰が撮影するのか?

(気付くの、遅すぎるだろ!!)


急遽、アトピー男を電話で呼びつける。

こんな撮影に付き合わされる
アトピー男も災難だ。

(結局、ビデオバージョンは全部カットになったのだが・・・。)

なんやかんやで、撮影は無事クランクアップ。

その後、粛々と編集作業を行う。

秒単位の編集作業に、神経をすり減らす私。

隣では、痛風男が呑気な顔して笑っている。


(その爽やかな笑顔が鼻につくぜ!!)


作業中、ともだちのマークが
二本指になっていたことに気付く。













どうやら、参考資料が間違っていたようだ。

そして、マスクを反対に被っているシーンも・・・。

(痛風男の目は、ホント節穴である。)

まぁ、間違いも愛嬌のうち。


なんとか、編集作業は無事終わった。

あとは、本番での演技力次第である。

でも、何か忘れている気がする・・・。

っ、黒ちゃん。

そういえば、余興依頼をしてそれっきり。

重要なヒール役(ともだち)に、
何も伝えていなかった。

いわゆる、放置プレイ

私は急いで黒男に電話した。

黒男はその重要な役割を、
結婚披露宴の前日に知ったのだ。


そして、ここで驚愕の事実が発覚。

黒男は、20世紀少年を知らなかったのだ。

(エラいこっちゃーーーー!!)

もう、時間がない!!

私:「YouTubeでも見て、研究しといてちょ。」

私が黒男にしてやれるのは、
こんな言葉をかけてやることだけだった。

待ちに待った結婚披露宴。

目玉のおやじ以上に心配だったのは、

黒男の方だったのかもしれない。
















≪イソジンのよく解る用語解説≫
※1 目玉のおやじの結婚・・・
   仲間の結婚はとても喜ばしいことである。
   でも、情報源だけはちゃんと確認した方が良い。
   詳しくは「墓場鬼太郎」をご覧下さい。
※2 余興請負人・・・
   余興に妥協は絶対許されない。
   余興、それは、ISOJINの生き甲斐である。
   詳しくは「あしたのジョー」をご覧下さい。
※3 常滑・・・
   
愛知県の知多半島の中心地(?)
   最近では、20世紀少年のロケ地としても有名に・・・。
   詳しくは「20世紀少年」をご覧下さい。 

※4 黒男・・・
   ち
が異常に黒いという噂を持つ男。
   目玉のおやじのメールともだち。
   詳しくは「ロンドンハーツ」をご覧下さい。





(注)ISOJIN Blogは架空の物語です。過去、あるいは現在において、たまたま実在する人物、団体、出来事に類似していても、それは偶然に過ぎません。

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