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2009年11月1日日曜日

20世紀少年(前編)

 
二週間程前、痛風男から一本のメールが・・・。

痛:「マラソン、一緒に走ろうゼ!!」

(まっマジで・・・。)

相変わらず、活動的な男だ。

話を聞くと、ともだちが出場を辞退したそうだ。





















そこで、私に白羽の矢が立ったのだ。


いわゆる、ピンチランナーというヤツだ。

ちっ、替え玉か。















不正は好きではないが・・・、

マラソ
ンには興味はあった。

迷っているときは、やる時だ!!


私は一切の迷いを断ち切った。

ついに、マラソン初参戦を決意したのだ。

人生初のマラソン大会。


やはり、不安を隠しきれない。

たかだか、10kmのコース。

でも、私にとっては未知の領域である。




















 




しかも、時間制限は70分

走れるかどうか、不安がつのる。


参加人数は、3000名程。

我々の仲間は、痛風男とダルシム※1・・・、


そして、ともだちの代走
であるの3人。






















 




高校時代※2のバスケ部つながりだ。

不安な私は、事前に、
ダルシムに探りを入れてみる。

私:「おう、もしもし、お久しぶりぃ。

   今度のマラソン大会なんだけど、準備してる?」

ダ:「一応、たまには走ってるよ。」

 

んですとーーーーー!!

こんなこと言ってはなんだが・・・、

ダルシムは努力するタイプの人間ではない。



どちらかというと、
人の目を盗んでサボるタイプの人間だ。

(一体、どういう風の吹き回しだ??)

話を聞いていくと、
ゴルフの下半身強化
のためらしい。

それにしてもだ。

安心しようと思って電話したのに、
かえって心配になってしまった。



そんな気持ちのまま迎えた、半田市民マラソン















ワールドカップ※3でお疲れの私は、
家に帰らず、 そのまま痛風男邸でご一泊。

心配なのは、天気だけである。


Yahoo!天気情報によると、
降水確率は70%。

一夜明け、窓の外を眺めると・・・、

ピーカンの秋晴れ


(う〜ん、良かった、良かった。)

ダルシムと営業所で待ち合わせ、
半田運動公園に向かう。

更衣室で着替えていると、
その中に、一人異彩を放つ人物が・・・。

その男は、ロッカールームの片隅で

うずくまっている。

しかも、水色パンツ一丁で・・・。


(早く、ズボン履けよ!!)

その布の面積は極めて小さく、
お尻は半分以上露出してしまっている。


(うぅ、気持ち悪ぅ。)
















スタートラインに並ぶも、
あのビキニラインが脳裏に浮かぶ。

(それにしても、スゴいおパンツだった。)

滑稽な水色パンツの映像を振り払い、
マラソンに集中する。

周りを見渡すと、強者どもが溢れている。

お遊びで参加したのは、
私たちくらいのものである。


そこで、我々はスタートライン最後尾を陣取る。

(さすがに、先頭を陣取るのは申し訳ない。)


我々の作戦はこうだ!!


ダルシムをペースメーカーとし、
1kmを7分キッカリで走る。


足切りラインの70分ジャストでの
ゴールを目指す。

いわゆる、牛歩戦術である。

無理なく、ゴールを目指す作戦だ。

パーーーーン!!

ついに、決戦の火ぶたは切って落とされた。

しかし、開始早々、
戦術の変更を余儀なくさせられることに・・・。

意外に、全体のペースが早いのだ。

追いてかれまいと、必死にくらいつく私。


ふと、後ろを振り返ると、
痛風男とダルシムははるか後方に・・・。

(おいおい、ちょいと遅すぎやしませんかい?)

どうやら、亀歩戦術に切り替えたようだ。

二人を待つ程、
私には余裕がない。

二人には申し訳ないが、
そのまま走り続けることに・・・。

3km地点に差し掛かった時、
妙な光景に気付く。

前方を走る集団に妙な空間が・・・。

なんと、そこには、


見覚えのある水色の物体が、
プルンプルンと小刻みにふるえていたのだ。



もう、おわかりですね。

そう、先程ロッカールームにいた、

水色パンツのおっさんだ。
















まさか、そのパンツのまま走るとは???



正気の沙汰とは思えない!!


しかも、その胸には
蛍光黄色のブラジャーを着けている。

どう見ても、異様な光景。


おっさんは人ごみに囲まれ、 
とても気持ち良さそうにさえ見えた。

露出狂としか思えない!!


意外な、マラソンの楽しみ方である。


「この一歩は小さいが、
 人類にとっては偉大な躍進だ!!」














ある意味、達観している。

燦然
(さんぜん)と光り輝く、水色パンツ


きっと、彼勝負パンツだったに違いないっ!!


続きは → 20世紀少年(後編)



≪イソジンのよく解る用語解説≫
※1 ダルシム・・・
   インド出身のヨガ修行僧。
   そんな、ダルシム似の友人。
   詳しくは「ストリートファイターⅡ」をご覧下さい。
※2 高校時代
・・・
   やり抜くことだけを、目標とした校訓「徹」で、
   数々の特攻野郎を排出した我が母校
   ちなみに、中日ドラゴンズの浅尾拓也は筆者と同高だ。
   詳しくは「mixi」をご覧下さい。
※3 ワールドカップ・・・

   静岡で開催される大道芸の世界大会のこと。
   決して、サッカーの話ではない。
   詳しくは「大道芸ワールドカップ」をご覧下さい。
※3 20世紀少年・・・
   浦沢直樹原作の長編サスペンス漫画。
   堤幸彦監督により、全三部作の映画化。
   ちなみに、そのロケ地の一つは筆者の地元の常滑である。
   詳しくは「20世紀少年」をご覧下さい。





(注)ISOJIN Blogはフィクションです。実在する人物、団体、事件には関係ありません。全ての判断は読者であるISOJINマニアの皆様に委ねられています。

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