ウォーターワールド

ビートル※１が水浸しになった。

それからというもの、
ISOJIN家では慌ただしい日々を送っていた。

雨降って地固まる。

と、言うがそれどころではない。

雨降って我固まる。

ホントに、何一つ良い事はない。

車両メンテの重要さを改めて実感したものだ。

車の中に水たまりを発見したときの衝撃は
体験した人にしかわからない。

車内に広がるウォーターワールド※２。



あまりにも無惨な姿に言葉もない。

ただひたすら、
溜まった水を雑巾で吸い上げる。

数時間かけて表面上の水を吸い取った。

大変なのはこれからだ。

数日間、天日干しにする。




















（開けっ放しには出来ないが・・・。。）

しばらく経つと、
水分は蒸発し車内は乾き始める。

「問題解決」と思ったら大間違い。

水分が蒸発する過程で化学反応（？）を起こし、
強烈な悪臭が発するのである。

その匂いたるや、耐えうる代物ではない。

鼻を刺す匂いとはこの事である。

ツーンとくるのではない。

ズンとくるのだ。

この匂いこそが
車を買い替えるきっかけになったかもしれない。

実は、水たまりが出来る前、
明らかに前兆はあった。

以前から、変な匂いはしていたのだ。

この異臭騒ぎで、問題を解決していれば・・・。

こぼれたミルクを嘆いても無駄である。

It is no use crying over spilt milk．

（昔、英語の文法で習ったよね。）

メンテナンス後も、雨は降る。

なんてったって、私は雨男※３。

雨が降る度、車内は水に浸る。

一応、水浸しにならないための対策は練る。

簡単に負けを認めるわけにはいかない。

次善は尽くすタイプである。

テーピングで窓ガラスのゴムの部分を補強し、
水が入らないようにする。

（見栄えは悪いが、仕方がない。）

時には、ピアゴ（ユーストア※４から社名変更）の
立体駐車場に車を停めに行く。

（すみません、勝手に使わせて頂きました。）

涙ぐましい努力をし、
必死で水を食い止めていた。

まさに、水際対策である。

その間に、修理の見積もりを依頼する。

それと同時に車の購入も検討。

車を求め、ディーラー巡りを繰り返す日々。

本当に忙しい毎日を送っていた。

休日は全て車のために
費やしていたと言っても、過言ではない。

修理と購入の間（はざま）に揺れたが、
結局、車を購入する事に決めた。

何せ、匂いが強烈すぎて、
ドライブに行く気がなくなりそうだったから・・・。

（もともと、そんなにドライブ好きではないけどね。）

待ちに待った納車日。

マツダさん、くれぐれも
私のビートルちゃんをよろしくお願い致します。

結局、マツダから車を購入することを決めた。

何せ、この販売員さん、
メッチャオモロい人だったから・・・。

気になる車種は・・・、次回発表致します！！

乞うご期待。

≪イソジンのよく解る用語解説≫

※１　ビートル・・・
　　　かぶと虫に似た丸みのある特徴的な外観の、
　　　フォルクスワーゲンの自動車。
　　　ISOJINの愛車である。
　　　詳しくは「ビートルジュース」をご覧下さい。
※２　ウォーターワールド・・・
　　　ポスト終末論を想定したSF作品。
　　　1995年度の米ラジー賞（最低映画賞）では
　　　ワースト作品賞・男優賞・監督賞・助演男優賞を受賞した。
　　　莫大な制作費は主演のコスナーの頭の薄さを隠す
　　　CGに注ぎ込まれているという噂もある。
　　　一部では、「海上版マッドマックス」と言われている。
　　　よろしければ「マッドマックス」をご覧下さい。
※３　雨男・・・
　　　何か（外出や重要行事など）をしようとすると、
　　　決まって雨が降る（ように思える）人のこと。
　　　詳しくは「レインメーカー」をご覧下さい。
※４　ユーストア・・・
　　　ISOJIN行きつけのスーパー。
　　　現在、ピアゴに名称変更し、営業を続けている。
　　　詳しくは「スーパーの女」をご覧下さい。

（注）ISOJIN Blogはフィクションです。実在する人物、団体、事件には関係ありません。全ての判断は読者であるISOJINマニアの皆様に委ねられています。